2024年1月4日 14:33
子どもに渡せる持続可能な未来を街で作っていく~理想のみらいフェス レポート~
全体公開
HOPアンバサダーの有城です!
2023年12月、帯広市のとかちプラザで「理想のみらいフェス」が開催されました。
目まぐるしく技術が発展する一方で、地域の特徴・生産されたものの環境、生産者の思い、自身の気持ち、身近な人たちへの思いは、置き去りになっていないでしょうか。
目には見えにくいものを、街の大人たちが子どもたちに伝え、持続可能な未来を作っていく、優しい想いが溢れたイベントをレポートします。
主催は子どもの未来を願うお母さん団体
「理想のみらいフェス」の主催は「ナチュラル輪おびひろ」というお母さんが中心の団体です。
ナチュラル輪おびひろは、子どもたちがいつまでも笑顔で健やかでいられる未来を願い、実現させるため、行政や地域を巻き込んだ活動をしています。
https://www.city.obihiro.hokkaido.jp/kurashi/chonaikai/shiminkyodo/action/npo/1004469/1009484.html
イベントの趣旨と概要
「理想のみらいフェス」は、幸せや理想・未来を「じぶんごと」として考えるきっかけをつくるイベントです。
子どもだけでなく、大人も一緒になって、人と環境、食と農、社会について楽しく学び、子どもたちに残せる「持続可能な未来」を作る方法を考えます。
今回は「いのち」と「子どもを主役に」の2部構成に分かれていました。
「いのち」については、2023年10月に映画「うまれる」の上映会と性教育講演会として開催。
「子どもを主役に」としたのが、今回のイベントです。
大人たちの想いが、未来に渡る企画
今回開催された「理想のみらいフェス~子どもを主役に」は2022年に続く、2回目の開催でした。来場者数は約4,900人にのぼり、1回目の開催と比べて1.5倍となりました。
今回のみらいフェスでは、5つの特徴がありました。
みらい札
みらい札とは、一般的に地域通貨と呼ばれるもので、今回のイベントで子どもだけが使える「通貨」です。
1回100円の線引きくじをし、出てきたカプセルの中に1枚~4枚の「みらい札」が入っています。みらい札はイベント内のお店で、みらい札対象商品との交換や、ワークショップ体験をする時に利用できます。
理想の給食_エシカルゥカレー
子どもたちが、いつまでも元気な身体でいられるようにという願いを込めて、レシピから考えられたカレー。
管理栄養士さんが分析したところ、このカレーにカルシウムとなる味噌汁か牛乳の一品をつければ、理想の栄養バランスの黄金三角形ができちゃうという優秀なメニュー。
野菜は十勝産で無農薬無肥料やオーガニックで生産されてるものを使用し、人と環境に配慮した、エシカルポイントもあります。
未来を考える、職業体験&子ども店長
職業体験では、消防隊・大工さん・クレープ屋さんという世間で知られている職業もあれば、「馬車の御者」や「昆虫博士」という、少し変わった職業もありました。
「馬車の御者」は、帯広の夜の街を走行する「馬車BAR」の主役「ムサシコマ(通称:コマちゃん)」をリードする体験。
「昆虫博士」は昆虫の部屋掃除や、餌やりをする体験でした。
そして、既存の職業の体験だけではなく、一から考えてお店を出す体験として「子どもマルシェ」の時間もありました。
子どもたちが自分にできることを考え「子ども店長」となって、サービスを提供します。マッサージ屋さん、ヨーヨー屋さん、クイズ屋さんなどがありました。
実は、私も子ども店長にマッサージをしていただきました。
子どもの手って、とってもほっかほかなんですね…。手を握ってくれただけなのに、全身が癒しで包み込まれて、大満足。
マッサージタイムに入ると、ツボを狙うように、ぎゅっぎゅっと押してくれました。
そしてマッサージの仕上げが、これまたかわいくて…。小さい両手で「ぎゅっ」と挟んでくれたんです。終わりの合図でしたが、もう1回!と言いたくなるほど、かわいかったです。
ストーリーを伝えるマルシェ
物販・展示、飲食店、キッチンカー、足湯、ワークショップのカテゴリで出店がありました。
どの出店者にも人と社会・環境への配慮がわかる「エシカル」な内容を分かりやすく提示し、「いつ、だれが、どこで、どんな思いで、どんな風に作ったのか」を伝えます。
ストーリーを知って買うことで、新しい発見や気づきが生まれるだけでなく、自分が何に興味を持つのか、を知るきっかけにもなります。加えて、買ったものに対しても、思い入れと愛着が生まれるでしょう。
教えるキッズスペース
基本は、子どもたちの休憩所ですが、ちょっとした学習時間がありました。
学習時間では、お金のこと、いのちのこと、エシカルのこと、多様性のことを教えていました。学校や家では説明がむずかしいことを、ゲーム・絵本・紙芝居を使って、子どもたちに伝わるように、教えてくれる貴重な時間でした。
まとめ
子どもの幸せと健やかな未来を願って、一方的に与える環境を創るのではなく、子ども自身が感じて、考えるという「主体性」を持つきっかけを作っていることが、このイベントの最大の特徴だと感じました。
そして、子どもたちだけではなく、イベントに参加する大人たちにとっても、自身を見つめ直すイベントだったように思います。
お母さんの願いに、地域と街全体が共感して、これからの未来を一緒に創っていく。
そんな街に住んでいることに、安心と喜びを感じたイベントでした。
関連リンク
・理想のみらいフェス プログラムページ:https://saipon.jp/h/risou2023
・ナチュラル輪おびひろInstagram:https://www.instagram.com/shizenwa/
・ナチュラル輪おびひろFacebook:https://www.facebook.com/profile.php?id=100068505849533
~ライター情報~
有城 豊子
1987年生まれ。北海道でライター・SNS運用代行のお仕事中。2023年9月末まで東京・横浜で営業事務。営業事務歴9年。 想像をかきたてる文章が得意。とにかく食が好き。食べ物・お店の記録を書いてきたことを機に、ライターとして活動開始。
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HOP(Hokkaido Open Platform)事務局【所属:NTT東日本-北海道】
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