
2021年10月27日 20:00
【Tailors #7 前編2】コミュニティは、「ハブ型」と「メッシュ型」に分けられる
全体公開
今回のTailors(シタテビト)は、「議論メシ」主宰の黒田 悠介(くろだ ゆうすけ)さんです!
会社だけに依存しない時代になり、コミュニティが更に盛り上がっていると語る黒田さん。最近は、コミュニティの選び方について質問される機会が増えたと言います。その時に伝えているのが「ハブ型かメッシュ型かの違いで選びましょう」という言葉。詳細はぜひ動画でチェックしてみてください◎
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大塚:モデレーターの大塚 智子と申します。前回に引き続き、「議論メシ」のコミュニティーオーナー、黒田 悠介さんにお越しいただきました。
コミュニティが盛り上がる背景の1つは、会社に依存しない時代になったこと
大塚:ここ数年でコミュニティという言葉が流行っていて、新規事業を立ち上げる企業の方々が「コミュニティを作りなさい」みたいな話が結構出てきていると思います。黒田さんとしては、なぜコミュニティがここ数年で盛り上がっていると思われますか?
黒田:それでいうと色々あるんですけれども、実は今日、有楽町のイノベーションスペースみたいなところに来ているんですね。ここでもやっぱりコミュニティマネージャーの採用の動きが出ています。
ここでは、スタートアップを集めただけでは生まれないことが、コミュニティによって生まれてくることを期待しているんですよね。これは人も同じだなと思います。例えば、100人集めただけだとただのグループに過ぎないんですけれど、その人たちが信頼関係を築いて互いに交流して、じゃあ一緒にやりましょうよっていうコラボレーションが起きると、もう予想もしない展開になるんですよね。この辺りがコミュニティの価値かなと思っています。
今は、副業をしようとか自分のキャリアをデザインしていこうみたいな話も出ていますけれども、これも1つの潮流だと思っています。会社に自分のキャリアを預けることができなくなってしまったじゃないですか。そうなった時は、地域のコミュニティで活動しても良いですし、議論メシのようなオンラインコミュニティで活躍の場を見つけても良いですけれども、会社だけに依存するのは不安定だと多くの人が気づいてきていると思います。1つの会社に依存するのが危険だと感じた敏感な方がコミュニティに入ったり、緊急事態宣言がされる度にコミュニティのメンバーも増えたりしています。
大塚:コロナの期間中に、自分の軸足の置き方や人との付き合い方を見つめ直した人が多いのかもしれないですね。
黒田:そうだと思います。オンラインで気軽に繋がれるようになったので、「会社以外の人と繋がった方が良いんじゃないのか?」という風になっていますね。
ハブ型/メッシュ型コミュニティとは?
大塚:「コミュニティ」って、私の中ではアメーバのように形が分からないもの、変化していくようなものだと思っているんですけれども、黒田さんの記事で凄く面白いものを見つけました!
コミュニティは、中央集権的な「ハブ型」と自律分散的な「メッシュ型」という風に分けられるんじゃないかというお話が書かれていたので、そこの部分をお伺いしたいです。
黒田:そうですね。コミュニティをどう作るか、どこに入るかみたいな相談が多くて、その時には「ハブ型かメッシュ型かの違いで選びましょう」と伝えています。
ハブ型(左図)の場合は、真ん中に人がいて、その人が頑張ることでコミュニティが維持されます。いわゆるインフルエンサーとフォロワー的な関係になります。メッシュ型(右図)は縦横無尽に人が繋がっていくイメージです。
それぞれ特徴もあるし、目的によって違ってくるんですけれども、ハブ型は真ん中の人以上の人は生まれてこなくて、その人が倒れたり飽きたりすると、そのコミュニティは停滞してしまいます。僕は、ハブ型を「動物型コミュニティ」とも呼んでいて、動物は脳みそや心臓を撃ち抜かれたら死んでしまうじゃないですか。同じように、コミュニティの中心となる心臓の人が倒れてしまうと機能しなくなります。
メッシュ型は「植物型コミュニティ」と呼んでいて、植物は根があればなんとかなります。明確な弱点が存在しないんですよね。メンバーが半分いなくなっても、コミュニティを維持することは可能です。
大塚:それは一番強いかもしれないですね!
黒田:そうなんです。議論メシもそうなんですけれども、僕がいなくてもコミュニティは維持されます。メッシュ型はサステナビリティなコミュニティですね。
大塚:コミュニティをサステナビリティという観点で考えたことがなかったですね。
黒田:これは結構重要で、サステナブルなコミュニティの方がそこで信頼残高を貯めていこうみたいな行動が起きやすくなります。
大塚:これからのコミュニティは、メッシュ型の方が合う気がしました。
黒田:インフルエンサーはハブ型を簡単に作れるんですけれども、それ以外の場合はメッシュ型が適していると思いますね。
大塚:チャレンジしやすいですね!
黒田:チャレンジしやすいですし、色々な反応が生まれやすいのも特徴です。
大塚:色々とお話ししていただき、ありがとうございます!
次回は、黒田さんの哲学やコミュニティ運営のポイントについて、色々とお話を伺っていきたいと思っています。
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